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滝野隆浩の掃苔記

社会部・滝野隆浩専門編集委員のコラム。

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滝野隆浩の掃苔記

「磯野家」の30年後は

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「よこはま共創博覧会2022」の5日目は「多様なケアを支える横浜版地域循環型経済」がテーマ。黒澤史津乃さん(左から2人目)も発表後、議論に加わった=横浜市役所で
「よこはま共創博覧会2022」の5日目は「多様なケアを支える横浜版地域循環型経済」がテーマ。黒澤史津乃さん(左から2人目)も発表後、議論に加わった=横浜市役所で

 <滝野隆浩の掃苔記(そうたいき)>

 横浜市役所1階の広いスペースで10月21日から8日間、「よこはま共創博覧会」が開かれた。市民がここで朝から夕方までぶっ通しで語り合った。テーマは「このまちの明日」である。

 「港ヨコハマ」にはおしゃれな若いまちのイメージがある。ところが郊外には高齢化率が50%に迫る団地があり、1人暮らし世帯の割合は44・2%。このままだと税収が減り市民サービスに使える予算は先細る。そんな危機感から行政と民間、市民が連携する「共創」社会をつくろうというのが博覧会の趣旨だ。

 1日ごとに「地域とこども」「脱炭素」「デジタル技術と地域経済」などのテーマが設定されていた。私の関心は5日目の「ケア」。中でも行政書士の黒澤史津乃さん(49)の発表は刺激的だった。タイトルは「おひとりさまと女性が中心となる時代のケアを考える」。単身高齢者の入院時身元保証や生前契約の実務を約20年やってきた黒澤さんは「磯野家の30年後」のたとえ話をしてみせた。

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