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<滝野隆浩の掃苔記(そうたいき)>
「身寄りなし問題」、もしくは「高齢おひとりさま問題」といえばいいのか。日本では人生の最終盤に家族がいないと、ひどく困難な状況に陥ってしまう。そうした課題の解消に向けて、政府や国会が動き出し始めた。
家族が身元保証しないと、病院や施設は受け入れを嫌がる。亡くなったあと、かかった費用を払ってもらえるか心配だから。認知機能が落ちたら、入所者の生活費を施設スタッフは銀行口座からおろせない。そもそも誰が遺体を引き取ってくれるかもわからない。
そういう「面倒ごと」に、ケースワーカーや役所の福祉係らは日々、追い回されている。放り出すわけにはいかないのだ。時間外でも手当が出なくてもやっているから、現場では「シャドーワーク(陰の仕事)」と呼ばれている。
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